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[ 化学・金属・繊維 ]
(2016/5/5 05:00)
次世代のバイオマス素材、セルロースナノファイバー(CNF)が実用化段階に差し掛かり、製紙業界で量産化に向けた動きが活発になってきた。これまで増粘・消臭といった機能を高める添加剤などの用途が先行したが、最も期待されるのは樹脂・ゴムの補強材(複合材)や、低環境負荷のバイオマスで実現する新機能。紙を極めた木材化学の“たまもの”だけに、サプライヤーとしてのポジションは譲れない。(編集委員・青柳一弘)
【中越パルプ、PP複合材を開発】
■熱変形小さい
CNFは木質繊維(パルプ)を処理してナノメートルサイズ(ナノは10億分の1)まで細かく解きほぐしたもの。セルロースミクロフィブリルと呼ばれる最小単位の繊維素は、直径が髪の毛の1万分の1、3ナノ―4ナノメートルしかない。鉄鋼に比べ5分の1の低比重(1立方センチメートル当たり1・5グラム)でありながら、同等の曲げ強度と、5―8倍の引っ張り強度を備...
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(2016/5/5 05:00)
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