[ 機械 ]
(2016/8/11 05:00)
【ディスクアレイ/オールフラッシュアレイストレージ装置 Hitachi Virtual Storage Platform ミッドレンジファミリー】
使い勝手を最重要視
IoT(モノのインターネット)の定着などで企業が保有するデジタルデータの量は膨大になっている。さらにデータは「ためる」から「使う」へ変わった。そのデータを支えるストレージ(外部記憶媒体)は、コスト最適化に加えて、迅速にデータが活用できることが求められるようになってきた。
そこで日立製作所は高機能なミッドレンジ(中容量)のストレージの開発に着手した。一番意識したのは「負担を感じないように使ってもらえること」(ハードウエア開発本部の宮本憲一主任技師)だったという。
これを実現するために、新たな二つの仮想化機能と記憶媒体を開発。新たな仮想化は、大きなデータ領域が必要になった場合に無停止で迅速にデータ移行できる機能と、災害などシステムトラブル時にビジネスを止めずに再開できる機能。この機能を運用するために、ハイエンド(高機能)モデルで利用している仮想化したソフトウエアを搭載した。
そして、新たな記憶媒体「Hitachi Accelerated Flash DC2」が誕生。半導体メモリーのフラッシュ媒体に、独自のデータ圧縮機能を搭載したフラッシュモジュールだ。
また、これらを運用するために管理ソフトは、「操作を分かりやすく支援する」(プロダクトビジネス本部の大野正太郎担当部長)ための画面表示などにこだわった。直感的でシンプルな操作性を意識した。
外観デザインは「1―0」のビット信号としてやりとりされるデジタルデータを想起させるグリッドパターンがモチーフ。金属感のあるヘアーライン表面処理を施し、高性能マシンのイメージを表現した。また効率よく冷却するために従来製品のパネルデザインと比較して2倍強の開口率を実現している。
日立のストレージ製品は3年のサイクルで刷新する。今後も「顧客の声に耳を傾けながら、新しいモノをつくっていけたら」(宮本主任技師)と挑戦は終わらない。(松沢紗枝)
(2016/8/11 05:00)