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[ 科学技術・大学 ]
(2016/9/7 05:00)
海洋研究開発機構は120度C以上と予想されている海底下での生命圏を調べるため、掘削調査を10日から始める。
地球深部探査船「ちきゅう」を利用し、高知県室戸沖の南海トラフの沈み込む領域において、水深4・8キロメートルの海底からさらに1・2キロメートル掘削。堆積物などの試料を採取する。期間は11月10日までを予定している。
研究グループには、日本やドイツなど8カ国31人の研究者が参加。二つのグループを編成し、ちきゅうと、高知大学と海洋機構が共同運営する研究拠点「高知コアセンター(高知県南国市)」とで並行して試料を分析する。
採取した試料を分析し、海底下深部の微生物の量や多様性、その遺伝子などから微生物の生態系の環境適応や進化の過程などを調べる。さらにプレート境界の断層試料から、地震や津波の発生の仕組みに関する研究も行う。
できるだけ早くきれいな環境で試料の処理や分析を行うため、試料の一部をちきゅうから同センターにヘリコプターで輸送し、より清浄度が高いクリーンルームや次世代シーケンサーなどで最先端の研究を行う。
海底下には海水中の生物量に匹敵する量の微生物が生息する「海底下生命圏」が広がっている。
今回掘削する場所は生命が存在できる限界である120度Cを超えていると予想されている。
(2016/9/7 05:00)
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