[ ロボット ]
(2017/3/21 05:00)
シャープは大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設費削減に向け、飛行ロボット(ドローン)を活用した自動設計を導入した。上空から建設地を撮影して3次元(3D)地形図を生成し、設計図を自動で作る。併せて土地を平らにする造成工事を減らせる架台も開発した。2017年度の10キロワット以上の太陽光発電の買い取り価格は5年前の半分の21円に低下するため、メガソーラー建設費の圧縮が求められている。
シャープは太陽光発電パネルの販売だけでなく、メガソーラーのEPC(設計・調達・建設)事業を展開する。メガソーラー事業の初期コストに占める資材(パネル除く)と建設費の割合は5割。採算性を上げるには設計を含めた建設費の削減が不可欠となる。
ドローンの撮影画像を基に作成した3D地形図を、CADに取り込み、太陽光パネルを配置した設計図を自動作製する。隣のパネルの影がかからないように設置間隔も調整できる。
地形やパネルの並び、パワーコンディショナー(電力調整装置)の位置によるケーブルの長さや配線も、自動で設定する。ケーブルが長いと送電中に失われる電気が増えるが、手作業での設計では配線の調整に時間がかかっていた。
太陽光パネルを載せる部分(本体)と、支柱が一体化した架台も開発した。本体と支柱は可動式で傾斜に合わせて角度を変えられ、造成工事を最小にできる。日本では傾斜地に建設されるメガソーラーが多く、造成費がかさんでいた。
(2017/3/21 05:00)