ファナック一歩先へ（１）使いやすさ追求−ロボ、ＡＩ使い「身近」に

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  ＡＩでスマホカバーのキズの検査を可能にした

ファナックがＩｏＴ（モノのインターネット）や人工知能（ＡＩ）を導入した商品展開を拡大している。９月末の発売を予定する工場用ＩｏＴ基盤「フィールド・システム」では、同システムで活用する４種類のアプリケーションを開発。産業用ロボットや加工機ではＡＩを生かして使いやすさや品質、保守性能などを向上する。先端技術を取り込み工場の自動化（ＦＡ）をけん引してきた同社の戦略を追った。

【深層学習】

「検査機能を勝手に立ち上げてくる」（ファナックの稲葉清典取締役専務執行役員）。同社がこのほど山梨県忍野村の本社で開いた新商品発表展示会で、スマートフォンの側面保護カバーのキズを検査する「緑のロボット」が来場者の注目を浴びた。

ロボットが自動でカバーをつかみ、固定カメラで全周を撮影して次々とキズの有無を判別していく。その判定の肝となるのが...