[ オピニオン ]
(2018/10/24 05:00)
24日召集の臨時国会で水道の民営化などの水道法改正が審議される。民営化には反対の論調も少なくない。いずれにしても消費者として重要なのは水を大切に使う節水である。「金を湯水のように使う」というのは過去のこと。水道事業には膨大な金がかかっている。当然ながら節水は節約につながる。上下水道では多くの温室効果ガスが排出されている。節水は地球温暖化を抑制するためにも必要だ。
東京都水道局が節水コマを配っている。小さな穴の開いたコマを蛇口のハンドルの下の部分に取り付けると、ハンドルを開けた時の水量が通常より少なくなる仕組みだ。ただ、吐水口まで距離があるので、出てくる水の勢いがなくなるため、使用感が悪くなり使いにくい。
ホースで水やりする時、ホースの中ほどをつまむと水はちょろちょろと出るが、先端をつまむと勢いよく出てくる。エコアクア(東京都豊島区)の加藤洋会長はこの原理を応用して先端の吐出口に取り付ける節水流量制御装置を開発した。
この節水機構は流量を24通りに切り替えできる。円形の機構の内部には195度の扇型に切ったミゾ(通水板)があり、その上にこれも扇型の羽(制御盤)がねじ止めされている。通水板は完全な扇形ではなく、片方が少し内側に出っ張る形だ。
細いミゾ幅のA側から制御盤を15度ずつ広げると水が通る面積は15度の1・71平方ミリメートルから180度の29・25平方ミリメートルまで12通りに調整できる。太いミゾ幅のB側から広げると面積は2・64平方ミリメートルから30・18平方ミリメートルまで12通りに調整でき合計24通りの節水ができる。
同社はモリシン(東京都文京区)などの代理店を通し、水を多用する病院、老健施設、飲食店、テナントビル、教育施設、ホテル・旅館などに納入。「納入先では上下水道料金の節約で設備費が1年余で回収できている」(加藤会長)という。
節水装置は、同社以外にも十数社が手がけているそうだ。水を多用する工場などではこうしたツールを活用して節水に取り組んではどうだろうか。
(2018/10/24 05:00)
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