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[ 自動車・輸送機 ]
(2019/8/20 05:00)
ナチス・ドイツ時代にポルシェ創業者が製造した「タイプ64」が17日、米国で競売に掛けられたが、金額誤表示で混乱の上、取引は成立しなかった。最低希望価格やその後の展開が悪い冗談のようだとの声が一部の収集家から聞かれた。
RMサザビーズが17日夜にカリフォルニア州モントレーで実施したオークションには、1939年型のタイプ64が出品された。この銀色のクーペは2000万ドル(約21億3000万円)程度の値が付くと期待されていた。
競売の司会者が「フェルディナント・ポルシェ氏が個人的に運転した中で唯一残っている車」だと紹介し、応札額は3000万ドルからだと発表。会場のメディアスクリーンにその金額が掲示されると、聴衆の半分は笑い、残る半分は歓声を上げた。この価格はその後、急激に7000万ドルに引き上げられたが、1700万ドルの間違いだと判明。スクリーン上の金額も変更され、ブーイングや叫び声が続いた。
会場に居合わせた同州の収集家ジョニー・ショーネシーさんは「ひどいジョークだ」と述べ、サザビーズは「多大な信頼を失った。私の父ならこの車を数年前に500万ドルで買うこともできただろう。あれから何年もたっているが、誰も欲しいと思わない」と指摘した。
サザビーズは競売開始後に変化する応札価格が「スクリーンに誤って掲示され、会場内で不幸な混乱を招いた」と釈明。「完全に不注意かつ全く意図せざる間違いの結果」だとした上で、「会場内の興奮が増幅した不幸な混乱」だったとコメントした。結局、1700万ドルを超える応札者は出ず、タイプ64の競売は数分で打ち切られた。(ブルームバーグ)
(2019/8/20 05:00)
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