ジョイックス、ドライバー・車両の“健康”チェック DX導入し予測・予防

(2023/12/19 12:00)

ジョイックス(福岡県小郡市、吉原重貴社長)は、物流事業者だ。物流業界では、事業者によるドライバーの健康状態の把握と安全運行管理が経営に直結する。例えばドライバーの健康状態の把握を適切に行わずに重大事故が起きた場合、社会的信用を失い行政処分も受ける。同社は、出退勤の点呼時にドライバーの健康状態を把握し、デジタル技術を生かした健康経営を推進している。

  • 点呼時にバイタルチェックも行う

通常の点呼は、ドライバーの出勤時と退勤時の1日2回の点呼の際、ドライバーに声がけをする。コミュニケーションを通じて、顔色や表情を注視。熱はないか、咳をしてないかを調べて睡眠時間も確認する。ドライバーは健康状態の自己申告やアルコール摂取チェックを行う。

車両の点検も欠かさない。ドライバーの健康管理と同様にトラックの不備や異変は許されない。いわば機材の健康管理だ。キャビンと呼ぶ運転席周りから、ラジエーターやエンジンオイル、パワーステアリング、ファンなどのベルト類の損傷の有無などを細かくチェックする。

2022年6月に、ドライバーの健康や運行状況の一層の把握を目指して、デジタル化に着手。ロジスティードの運行管理システムを導入した。

点呼時に自律神経や血中酸素、血圧などのバイタル測定器を使い、ドライバーの体調や疲労を予測。専用の通信型ドライブレコーダーが走行中の危険な運転や状態をリアルタイムでドライバーに知らせる。

こうした情報は位置情報と合わせて管理者にもメール通知される。事故につながりそうなヒヤリハット事象など危険な状況の画像やドライバーの疲労状態は、人工知能(AI)機器が検知し、動画で切り取る。クラウド経由でその日のうちにドライバーと管理者が共有し、振り返りなどの確認が可能だ。

同社業務部の運行管理責任者は、DX導入が「事故リスクの一つと言われる漫然運転の予測や予防につながっている」と評価する。

(2023/12/19 12:00)

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