インタビュー/ ドリームベッド執行役員・谷林八佳氏 工場刷新、働きやすい環境にもこだわり

(2024/3/27 12:00)

ドリームベッドは主力製品であるベッドのマットレスを生産する八千代第一工場(広島県安芸高田市)で縫製完成棟を1月に稼働した。2022年にはスプリング棟の建て替えも完了しており、最新の設備を備える工場に生まれ変わった。狙いなどを谷林八佳執行役員生産本部副本部長に聞いた。

―中級から高級なベッドなどを生産しています。強みを教えてください。

「自社生産にこだわっている。マットレスのコイル一つでも自社で生産するというのが先代社長の考えで、今も継承している。コイルの生産工程には太さの異なるワイヤを2種類から最大4種類自動配列できる装置があり、特許は当社が保有している。複数の太さのコイルの配列が快適な睡眠につながる。品質第一でマットレスなどを生産してきた」

―八千代第一工場を全面的にリニューアルした狙いは。

「今後、生産を増やしていくために一新した。成長戦略の中で、以前の工場は手狭で設備の増強が難しい状況だった。約50年前に建てた工場で老朽化していたという事情もあった。従来はスプリング棟と縫製完成棟が別々だったが、今回の建て替えにより一体化し、バリアフリーにした。今後は工程間の移動を自動化し、生産性を引き上げたい」

―どのような人材育成をしていますか。

「1人の社員が1工程だけでなく、複数の工程を担当できるように教育している。年間の教育計画を策定し、誰がいつまでに、どの工程を、どのレベルまで習熟するか明確にしている。習熟度はA、B、Cとランク付けし、ランクAの人が未経験者やランクCの社員に教えている。人を教えることで技術を再確認するなど相乗効果も生まれている」

―工場で働く社員は若い人が多いです。

「新卒や中途で入社した社員に対し、年の近い社員が面倒を見てくれている。社員の定着につながり、若い社員が近年増えた。今回の工場リニューアルでは社員の働きやすい環境づくりにもこだわった。旧工場は夏は暑く、冬は寒かった。床や壁には断熱パネルを入れ、天井は二重構造とした。今年は真冬でも空調をフル稼働せずに済んだ」

(2024/3/27 12:00)

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