[ ICT ]
(2016/9/8 05:00)
富士通は7日、東京大学宇宙線研究所付属神岡宇宙素粒子研究施設(岐阜県飛騨市)から、素粒子の1種であるニュートリノの観測を通じて宇宙の仕組みを解明する「スーパーカミオカンデ」の実験用計算機システムを受注したと発表した。スーパーカミオカンデの検出器にある約1万3000本の光電子増倍管から集められるニュートリノに関するデータを蓄積・解析するシステム。演算性能は従来の約3倍となる予定。2017年3月に稼働する。
実験用計算機システムは観測データを蓄積し、エネルギーや進行方向などを解析。これによりニュートリノの性質を解明し、宇宙初期に物質がどのように作られたかという謎に迫る。また陽子崩壊現象の発見による大統一理論の実証を目指す。
実験用計算機システムは富士通製のパソコンサーバー「プライマジーRX2530M2」85台を用いた計算サーバー、高速分散ファイルシステム、坑内実験サイトデータ処理システムなどで構成する。計算サーバーの演算性能は性能評価テスト「スペックイントrate2006」で従来システムの約3倍になる。またディスク容量やデータ転送速度も約3倍となる予定。
データ解析性能の向上に加え、今後5年間の観測に必要なストレージ(外部記憶装置)容量を大幅に増強した。また負荷が集中した場合の解析リソースの配分などを実現する。
(2016/9/8 05:00)
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