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[ 科学技術・大学 ]
(2017/7/28 05:00)
【名古屋】名古屋大学医学系研究科の梶山広明准教授らは、培養液中に大気圧低温プラズマを照射して作製した「プラズマ活性溶液」により、卵巣がんの新たな治療法になり得る技術を開発した。マウスを使った実験で腹腔(ふくこう)内に広がったがん細胞に対し、腹腔内に投与すれば卵巣がんの進行を抑え、生存期間を延長できた。人間の治療法に応用できる可能性がある。
マウスの実験では、培養液に含む活性酸素がリン酸化を抑制、がん細胞の運動や接着の性能を低下させることが分かった。
卵巣がん細胞の腹膜中皮細胞への接着を抑制し、卵巣がんの広がりを抑えている。従来のがん細胞の死滅を目指す手法と異なり、接着性能の低下で進展を抑えている。今後は臨床応用に向けてプラズマ溶液を改良、人間での治療法確立を目指す。
成果は英電子版科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
(2017/7/28 05:00)