宇宙人に聞く（５）宇宙飛行士・大西卓哉さん「管制業務 宇宙の経験生かす」

• 

―宇宙飛行士になったきっかけは。

「大学生の時に映画『アポロ１３』を見て以来、宇宙飛行士にずっと憧れていた。全日本空輸の旅客機のパイロットだった時、新聞で宇宙飛行士の選抜試験があることを知り、パイロットの経験が生かせるのではないかと思い応募した」

―２０１６年に国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）に滞在しました。

「ＩＳＳの日本実験棟『きぼう』でのマウスの飼育実験では多くの苦労があった。装置内で静電気が発生しないような工夫やファンの強化など実験環境の改善に取り組んだ。その苦労を地上の管制官や研究者と一緒に乗り越えられたため、思い入れは深い」

―宇宙での経験は地上でどう生かされていますか。

「マウスの飼育実験の手順や装置の試作などに関わっている。試作した装置の“クレーマー”となることもある。こうしたクレームに負けずに、開発者は私の意向をくんで改良してく...