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[ 科学技術・大学 ]
(2018/3/1 05:00)
ぐるなび創業者で会長・最高経営責任者(CEO)の滝久雄氏は、東京工業大学、お茶の水女子大学、東京芸術大学の3校に計50億円の寄付を行った。いずれも留学生と日本人学生の国際交流の建物建設に向けたもので、建築家の隈研吾氏が設計し、館内にはアート作品を展示する。寄付を通して自身の思いを実現する上で、出身校を重視しつつ他大学も後押しする点が注目される。
滝会長の母校である東工大では、滝夫妻の個人寄付30億円で全建設費をまかなう。同大の提案により、建物名は夫妻の名を冠した「Hisao&Hiroko Taki Plaza」となる。
大岡山キャンパス(東京都目黒区)正門すぐに位置し、地上2階地下2階建てで延べ床面積約5000平方メートル。世界的な漫画家、大友克洋氏のアート作品を置くのが特徴。18年中の着工で2020年10月に開設する。
お茶の水女子大に対しては寄付10億円で、同大同窓会からの寄付と合わせた計約13億円で「国際交流留学生プラザ」の建設計画が進んでいる。東京芸大への10億円でも同様の構想が動いている。
滝会長は東工大での会見で複数の大学支援に触れ、「観光大国を目指す日本において、留学生を徹底的に大事にする渦を作りたい」と述べた。
滝会長は若いころの米国視察で起業のヒントを得ている。05年の同社の上場時から「日本に来た留学生を徹底的に大事にすべきだ」と口にしてきた。世界を股にかける隈研吾氏との出会いや、手がけてきたアート作品支援と融合させながら、国立3大学を支援する。
(2018/3/1 05:00)