[ 科学技術・大学 ]

東工大、可視光で働く光触媒開発

(2018/5/31 05:00)

  • パイロクロア型酸フッ化物Pb2Ti2O5.4F1.2の結晶構造と光吸収特性(東工大提供)

東京工業大学の前田和彦准教授らは、可視光で働く光触媒を開発した。鉛とチタン、酸素、フッ素からなる酸フッ化鉛チタンが、水から水素を発生させる還元反応の触媒となる。従来はフッ素が有効と考えられず、酸フッ化物は光触媒としてほとんど検討されてこなかった。新しい材料設計指針になる。

酸フッ化鉛チタンに光を当てると還元反応を起こせる。紫外光などエネルギーの高い光を使わなくても反応する。結晶構造を解析すると、酸素と鉛の原子同士が特異的に接近していることがわかった。酸素原子と鉛原子の電子が混じり合い、反応を引き起こしていると考えられる。

(2018/5/31 05:00)

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