[ オピニオン ]

産業春秋/新元号と財政健全化

(2019/1/8 05:00)

30年前の1月8日に「平成」はスタートした。前日の昭和天皇の崩御を受けて開かれた臨時閣議で決定され、小渕恵三官房長官(当時)が発表した。この元号に込められた「国の内外に広く平和が達成されるように」との願いは、元号が変わっても引き継がれるべきだ。

天皇陛下の退位と皇太子殿下の即位に伴い、今年限りの祝日が設けられる。このためゴールデンウイークを合わせて10連休となる。正月休みでもこれほど長期の連休は経験がなく、戸惑いの声も聞かれる。

大型連休で旅行や外出が増えると、消費が増して日本経済にはプラス。だが、サービス業従事者などは休みたくても休めないうえ、病院などが長期の休診になると、困る人が続出するかもしれない。

新元号は4月以降に公表されるため、「次の元号は何か?」に興味が集まる。わかっているのは「読みやすく書きやすい漢字二文字で、これまで用いられておらず、国民の理想にふさわしい良い意味を持つもの」であること。

30年前に導入されたのが消費税。当時の税率は3%。それが2度引き上げられ現在は8%。10月には10%に引き上げられる。新たな元号のもと、財政健全化にはどこまでの引き上げが必要なのだろうか。

(2019/1/8 05:00)

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