フェローテックマテリアルテクノロジーズ、半導体製造分野向け関連製品の生産拡張へ【PR】

(2021/9/15 00:00)

 フェローテックホールディングス(HD)のマテリアル製品・電子応用製品群であるセラミックスや熱電素子などを取り扱う、フェローテックマテリアルテクノロジーズ(東京都中央区、野口達也社長)。国内におけるグループ内の主力事業会社だ。同社の運営する国内工場は、フェローテックHDのマザー工場として位置づけられている。旺盛な半導体需要を受け、どう対応するのか。今後の事業展開について、野口達也社長に聞いた。

  • 野口社長

―御社の事業について教えて下さい。

 「フェローテックマテリアルテクノロジーズは2020年にフェローテックHDの事業子会社であったフェローテックセラミックスとアドマップ、フェローテックが合併した会社。主にグループが日本国内で扱う半導体製造装置向け製品や電子・熱関係の製品の開発・製造・販売が中心だ。日本国内では子会社をあわせて5か所に生産拠点を構えており、製品によっては中国のグループ子会社の製品を輸入販売している」

―事業環境の見通しは。

 「長年、半導体市場が周期的に好不況を繰り返す『半導体サイクル』が続いてきたが、投資を行う企業が収束してきたためサイクルも変化してきている。需要も従来の製品だけでなく車載用やデータセンター向けなど、幅広くなってきた。設備投資も非常に強気で、投資動向は上下に変動するというより継続的に成長していくとみている」

―野口社長のご就任から半年がたちました。

 「世界的な半導体不足が続き、お客さまからの引き合いが非常に強い中での就任となったが、この1年で様相は随分変わった。新会社になって間もないこともあり、社内の体制強化に注力して基盤を固めてきた。工場間での横串の活動を増やして、お互いの知見を活かし課題解決力を向上させていきたいところだ」

  • 石川工場

  • 石川第二工場完成予想図のイメージ

―今後の課題は。

 「顧客の現在・将来の課題を共に解決していくパートナーとなっていくことだ。半導体分野では微細化や多層化が進んでいるので半導体の生産技術も一段と高度化が進んでいる。また昨今の半導体景気で供給面での不安といったものもあろうかと考えている。それらの課題を顧客と共に解決していける会社になっていきたい。これは製品開発という面でも、生産技術や製造能力という面でも重要なテーマだ」

 「また、3社の統合という意味では3つのスローガンを掲げており、社員の一人一人に根付いて欲しいと考えている。当社グループの強みであるスピードと実行力、当社が維持・発展させるべき技術の先進性、そして“ One Ferrotec ”。これら当社の良さを再発見して強くしていくことで、社員のエンゲージメント向上、顧客満足の向上を図りたいと考えている。顧客満足といえば、現在は全般的に引き合いが高いため、その要請に応えるべく、小規模なものも含めて能力拡張を積極的に考えていきたいタイミングといえる。石川県白山市での第2工場の新設計画もその一環だ」

―新工場について詳細を教えて下さい。

 「半導体等製造装置関連向け特殊セラミックスの生産能力を増強するため、石川県白山市にある石川工場近隣の山島工業団地・当同社開発センター敷地内に生産拠点を新設し、世界的な半導体需要の増加に対応する。21年11月に着工して22年10月に操業開始、23年には本格稼働の予定だ。新工場は3階建てで延べ床面積は5350平方メートル。第1工場との製造工程最適化を図り、生産効率を上げるための一体運営を図る。今回の設備投資により、年産能力を約50%程度増強し、将来的には2倍の生産能力向上を目指す」

  • セラミックス製品群

―石川工場では何を生産していますか。

 「機械加工が容易で半導体や液晶の製造用部品、検査治具の材料となるマシナブルセラミックスを製造している。マシナブルセラミックスは旺盛な半導体需要の増加で強い引き合いがあり、また熱や電気特性にも優れた特徴を有することから、半導体関連分野の他、内視鏡の光学保持部品や医療用超音波エコー装置部品など医療分野での需要も増加している」

―フェローテックグループ全体では日本と中国を中心に生産拠点を構えていますが、御社が日本に工場を置くことの利点はどこにありますか。

 「各国によって求められるものは若干異なるため、それぞれに工場があることは強みの一つだ。国内に生産拠点があれば、日本のメーカーの要求に素早く対応できる」

 「その上で、生産性を上げられるようバランスを取る必要がある。どの企業でも言えることだろうが、中国やアジアなどに新しく工場を建てる場合は自動化も取り組みやすく、効率的に生産性を高められる。逆に言えば日本の工場がどこまで生産性を高められるかが大きな課題だ。新工場では製造工程の自動化による、製品品質の安定と省力化による一層の競争力強化にも取り組む」

―中長期的に注力するテーマは。

 「事業セクタ―としては半導体分野だけでなく、グループの指針に従い、車載・医療・通信など成長分野での事業拡大に一層取り組んでいく。これらの分野では既に結果も出始めているが、将来は事業の重要な柱に育てていきたいと考えている。また、半導体セクターでは、新製品・新しいソリューションなどの研究開発への投資拡大を続け、また生産技術も高めていくことで、顧客の期待にスピード感をもって応えていける会社になっていかなければならない。そういう意味では営業から生産まで社内のあらゆるプロセスの強化が非常に大事であると考えている」

フェローテックホールディングス IR事業紹介動画 2021

フェローテックホールディングスの日本のマザー工場ご紹介

(株)フェローテックマテリアルテクノロジーズ WEBサイトはこちら

https://ft-mt.co.jp/

(2021/9/15 00:00)

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