- トップ
- ひと カイシャ 交差点
- 記事詳細
(2022/1/10 05:00)
「困りごと」装置開発に還元
(総合1から続く)2019年に東京農工大学大学院を修了し、現在入社3年目です。大学院では生命工学を専攻しました。核酸医薬品に使われる、特定の物質と特異的に結合する核酸分子「アプタマー」を研究し、分子標的薬の創薬分野やバイオセンシングなど工学的な応用分野を扱う研究室に所属していました。
島津製作所とは大学院の研究室で共同研究をした経緯があり、助教の勧めもあって入社を決意しました。採用面談では事務的に話を進めることなく、話を深掘りしたり、先輩技術者の経験を聞ける機会があるなど「ここでなら真摯(しんし)に議論しながら仕事ができる」と確信し、入社しました。
入社後も魅力の部分は変わりません。入社4カ月で学会発表のチャンスをもらい、顧客との折衝なども早いうちから任され、成長につながっています。入社から約2年間は液体クロマトグラフ(LC)開発部署で、装置で何を分析でき、顧客がどう活用できるのかを研究するアプリケーション開発チームに所属。販促資料作成ではマーケティング、出版物製作担当、品質保証部など社内外との折衝が大変でしたが、分からない時は聞く、相手に対して誠実であることを心がけて取り組み、乗り越えました。
21年10月から営業部署を通じ依頼されるLCでの受託分析や、顧客企業でのセミナー開催などを担う「グローバルアプリケーション開発センター」に所属しています。顧客と距離が近くなったことで知れる顧客の困り事や、市場のニーズなどを装置開発に還元できるよう努めていきます。
趣味は料理です。インドカレーのスパイスをお気に入りの店舗で買いだめして、いろいろな配合を楽しんでいます。(文=京都・大原佑美子、写真=田山浩一)
◇島津製作所 分析計測事業部グローバルアプリケーション開発センターライフサイエンスグループ 細井千尋(ほそい・ちひろ)さん
(2022/1/10 05:00)