JIMTOF2018の歩き方How to look around the exhibition hall of JIMTOF2018
自動車・自動車部品を中心に、受注がおおむね堅調に推移している金型業界。一方で、顧客からの品質や精度、コストや納期などの要求レベルはますます高まっている。金型加工の現場では、「高精度化」、「高能率化」、「省力化」の実現がこれからの競争力強化のカギと言える。JIMTOFの会場では、工作機械メーカー各社が自信をもって提案する最新の製品・技術が出展される。現状の課題解決、将来を見据えた情報収集を行う場として最大限に活用したい。
前回のJIMTOF2016を振り返ってみると、主要各社がこぞってIoT技術をアピールし、来場者の注目を集めていた。工作機械の稼働状況の可視化や予知保全、遠隔保守などでの展開が進む中、今回はIoTにAIがどうかかわってくるのかが見どころだ。
3Dプリンタ/複合加工機によるAM技術の金型加工への応用も期待される。前回は、切削、旋削に加えて、金属積層造形とレーザー焼入れ、研削の3つの加工機能を集約した複合加工機も登場した。今回も工程集約に向けた新たなコンセプトの発信が期待される。
昨今、微細・精密金型市場では、大きなワークを広範囲に渡って高精度・高面品位に加工できる機械の要望が増している。自動車のヘッドライトの樹脂レンズ成形型など大型・複雑化したワークを想定した微細加工機や5軸加工機、大型・高板厚化したモータコア金型などに向けた放電加工機など各社の提案を確かめたい。
また、金型づくりの現場では人手不足が深刻で、現場力を維持・強化するうえで大きな課題になっている。ロボットなど自動化機器を用いた各社の省力化提案も見逃せない。
展示会場だけでなく、講演会やセミナー、出展各社のワークショップ、さらには各社のブースの説明員との雑談の中にも今後の技術戦略のヒントが隠されているはずだ。JIMTOFが開催される6日間を有意義に過ごしたい。
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