[ 機械 ]
(2017/5/23 05:00)
【名古屋】ヤマザキマザックは22日、岐阜県美濃加茂市にある主力2工場を再編し、IoT(モノのインターネット)などを活用したスマート工場として2019年6月に刷新すると発表した。投資額は約130億円。2工場の役割分担を、製品軸から工程軸へと切り替えるとともにIoTを組み合わせて生産性を向上する。2工場合計の月産能力は現在比5割増の350台になる。需要が増加しても多品種を効率良く生産できる体制とする。
現在は2工場とも部品加工から組み立てまで一貫で手がけている。「美濃加茂第一製作所」で複合加工機などを、第二製作所で中・小型のマシニングセンター(MC)、旋盤を生産している。
これを第二製作所で部品加工、第一製作所で組み立てと、工程軸での役割分担に変更する。各製品の需要変動で生じる工場間の繁閑を解消する。第一製作所には100カ所の空調吹き出し口を設け、プラスマイナス1度C以内に温度管理し、同3割の省エネ化を目指すなど環境にも配慮する。
さらにIoT活用により設備稼働状況を細かく把握、分析し改善につなげる。これらにより2工場の生産性を同5割向上する。刷新に合わせ、5面加工機の生産は18年春に完成予定のいなべ工場(三重県いなべ市)に移す。
IoTの全面導入はこのほど刷新を終えた本社工場(愛知県大口町)に次ぐ。名古屋市内で会見した山崎智久社長は工場刷新について「スマート工場化でマスカスタマイゼーションを実現する」と狙いを語った。
(2017/5/23 05:00)