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特にがんのような深刻な病気になったときは、これまでの食生活から生活スタイル、思考習慣、あらゆるものを根本的に見直すというかたちで、いま風の「出家」を考える必要があるのかもしれない。

こうした問題に頭を悩ませ、対策を考えるのが人間ということになった。

いま一度、社会のデザインを考え直す時期に来ているように思う。

翻訳家、田口俊樹氏の著書「日々翻訳ざんげ」に人称代名詞の話が出てくる。翻訳で外国の小説などを読んでいると、一人称の使い方が気になることがある。この作品の文体からすると、一人称は「私」よりも「ぼく」か「...

コンピューターのアルゴリズムが得意とするのは、いろいろなモノのマッチングである。トレーディングの世界では、売買銘柄と注文を最適のタイミングでマッチングする。腎臓移植を待っている患者とドナー、コールセン...

小学生のころ、短い期間だが「コックリさん」が流行したことがある。教室の隅などでやっていた。机の上に10円玉を置き、何人かが指を乗せて「コックリさん、コックリさん、おいでください」と呼びかけると硬貨が動...

人間はこれまで長い間、人の死を肉体の衰滅としてとらえてきた。つまり、物理現象として死を考えてきたわけだ。物理現象というのは、物質の因果関係である。

現在までのところ実在が確認されている中国最古の王朝が殷で、この王朝で使われていた文字が甲骨文字である。中国では古くから、亀の甲羅や動物の骨に焼きごてを押しつけて、出来たひびの形を占うことが行われてきた...

映画は必ず劇場で見るという人がいる。映画好きに多い。やはりあの大画面で見ないと映画の良さは分からない、という人もいる。

新型コロナウイルス感染拡大が100年前に起きていれば、「今年は重症の風邪が多いな」という程度で、存在にさえ気付かずに終わっていたかもしれない、と言う人がいる。現代では医学・疫学の発達により、感染拡大が...

地質学者のデイビッド・モントゴメリーらの著書「土と内臓」は、副題に「微生物がつくる世界」とある。いまだ十分に解明されていない地面の中と人間の体の中、特に大腸などの消化器官で微生物の果たす役割について、...

そんなことを考えると、夕焼けの色などはひときわ悲しげだ。

もう少し広い視野で、病気や医療について考える必要があるのかもしれない。

ぼくの知人は、最後まで自分の足で歩いてトイレに行き、ベッドに戻って「では、さようなら」と言って死ぬのが最上、そういう死に方を目指すと言っている。まあ、異存はないけれど、それよりもぼくが気になるのは、死...

晩年の夏目漱石が長編小説「明暗」を書き進めながら漢詩を作っていたことはよく知られている。昼間は小説を書き、夜は詩作にふけっていたようだ。小説を書いていると俗にまみれてしまう、といった言い方をしている。

過去・現在・未来という時間のデザインは、果たしてこれでいいのだろうか。... もっと希望のもてる時間をデザインできないだろうか。 ... 時間を考えることは、人間を考えることでもある...

不死や永遠の若さに対する欲望は、古代から人間のなかに抜きがたくあるようだ。昨今も米グーグルが「キャリコ」なる“不老不死”を研究する医療ベンチャーを立ち上げて、老化や老化関連の病気の発生を抑えるとか、長...

この一年、コロナのせいで生きることがずいぶん薄っぺらになった気がする。なにしろステイホームでテレワークである。食べるものから日用品まで宅配で済ませてしまう。

ヤーコプ・フォン・ユクスキュルの「生物から見た世界」は、ダニの話からはじまる。ダニは目が見えない。音も聞こえない。

すでに多くの人が嘆き、怒り、諦めているように、日本の街はうるさい。海外から戻って、空港のロビーで大型テレビががなり立てているのを耳にすると、「やれやれ、日本に帰ってきたか」と思う。駅のホームのアナウン...

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