[ 機械 ]
(2016/6/16 05:00)
▲シンテックホズミの無人搬送車
15日に東京ビッグサイト(東京・有明)で初開催となった「スマートファクトリーJapan」(日刊工業新聞社主催)では、無人搬送車(AGV)やIoT(モノのインターネット)技術を活用した生産効率化に役立つ機器やシステムなどが展示された。来場者はIoTなど新たな技術を取り込もうと各ブースで足を止め、説明員の話を真剣に聞き入る姿が目立った。(1面参照)
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自動車向け生産設備などを手がけるシンテックホズミ(愛知県みよし市)はAGVを実演展示している。停止することなく真横に動くことが可能で、導線となるメーンの磁気テープの横に貼った短いテープをAGVが「番地」として認識。事前に予定の番地で移動することをプログラミングするだけで全方向に動かすことができる。
同社はトヨタ自動車が70%を出資。AGVはトヨタとの共同開発の蓄積をもとに独自開発した。これまでの導入実績はトヨタ向けを含め累計約1600台。AGV単体の販売だけなく、工場への導入支援を含めたサービスを一体で提案する。
図研エルミックは監視カメラや生産設備の情報を連動して生産ラインを監視できる「チョコ停監視キット」を提案する。生産ラインの一部分を簡易的に監視するシステムで、まずは導入キットとして先行予約を始めた。
生産ラインに監視カメラや侵入を検知する光電センサーを設置し、生産が何らかの原因で停止する「チョコ停」などが発生した場合に、監視カメラの映像などを原因分析や生産現場の改善に役立てることができる。
東忠ソリューション(東京都千代田区)は無線識別(RFID)技術を活用したスマートカードを使用し、組み立てやピッキング作業を効率化する仕組みを展示。組み立て作業では作業指示内容が書き込まれたスマートカードを読み取り、備え付けの液晶画面に表示された指示をもとに、棚から必要な部品を集めて組み立てる。棚には部品ごとに必要な数が表示され、作業効率を高めながら誤った部品を組み付けることを未然に防ぐ。
東忠はソフトを手がけ、カードや表示機器などのハードはアイオイ・システム(東京都大田区)が提供する。
ネットワンパートナーズ(東京都千代田区)は、プレスや溶接など各設備から生産情報を集めたり、現場改善のための分析などで必要な情報を取り出したりするためのネットワーク基盤構築サービスを提案する。中でもメーカーの生産技術担当者と直接やりとりすることでノウハウを蓄積し、モノづくりの現場を踏まえた上での提案を強みにする。
(2016/6/16 05:00)