[ オピニオン ]
(2016/7/25 05:00)
22日に日本で利用できるようになったスマートフォンのゲーム「ポケモンGO」。筆者も早速、当日の正午前にアプリをダウンロード、昼休みに利用してみた。端末のGPS機能を使って、利用者が現実にいる場所とゲーム上の仮想空間を同期することによって、あたかもピカチュウやその他のキャラクターがそこに居るかのような臨場感が味わえる。なるほど「ながら歩きは禁止」と注意されても、スマホの画面を眺めながらうろうろしてしまう人の気持ちが理解できた。
ポケモンGOは拡張現実(AR)型ゲームと言われるものの一種で、スマホの位置登録情報を使って現実世界をつなげるゲームも既にいくつか登場していた。例えばモバイルファクトリーという企業のスマホ向けゲームソフト「ステーションメモリーズ(駅メモ!)」がある。参加者が位置登録機能を利用し現実の駅に出向き、キャラクターを通じて仮想空間上の駅を奪い合うという設定。
このゲームを使い岩手県の三陸鉄道(宮古市)、IGRいわて銀河鉄道(盛岡市)と共同で、キャンペーン「いわて×駅メモ!」を展開した。岩手県内の指定した駅でゲーム内アイテムを配布し、ゲームの参加者を観光客として県内に呼び込もうという試みだ。
今回、一種の社会現象とも呼ぶべき旋風を巻き起こしたポケモンGOは、ゲームによって人々を現実世界で歩き回らせることに成功した。見方を変えればARの活用によって、地域活性化や観光客誘致が図れる可能性をあらためて示したとも言えるだろう。
(デジタル編集部デスク・宮里秀司)
(2016/7/25 05:00)