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(2016/10/25 05:00)
21日に鳥取県中部で発生した地震の規模を示すマグニチュード(M)6・6の地震について、大阪府南部で観測した長周期地震動による地面の揺れの大きさは、熊本地震の半分程度だったことが東京大学の調査で分かった。気象庁の地震計で観測した揺れの大きさは、熊本地震では最大で毎秒5センチメートルだったのに対し、21日の地震では同2・5センチメートルにとどまった。
大阪府南部からの距離は熊本県より鳥取県の方が近い。しかし、長周期地震動は距離の影響を受けにくいため、熊本地震による揺れの方が大きかったとみられる。
この数値を分析した東京大学地震研究所災害科学系研究部門の古村孝志副所長は、「今回の地震をきっかけに、長周期地震動のさらなる対策が必要だ」としている。
長周期地震動は規模の大きい地震が発生すると生じる、周期の長いゆっくりとした大きな揺れ。1―4の階級があり、21日の地震で鳥取県中部では「人が立っていることが困難になる」とされる階級3を観測。大阪府では「モノにつかまらないと歩行が難しい」とする同2だった。
一方、熊本地震では「人が立っていることができず、はわないと動くことができない」同4を熊本県熊本地方で初めて観測した。
(2016/10/25 05:00)