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【電子版】先週の注目記事は?(解説つき)

(2016/12/27 05:00)

■ランキング・ベスト10(12/19~12/25)

1位 ルネサス、車載半導体の一部を3割増強-自動運転需要に対応

2位 パナソニック、円筒形車載電池を国内外で受注-テスラ以外に拡大

3位 日産・三菱自、車台を共通化-19年にも新型SUVから

4位 日立、18年度までに工場用アプリ100種-IoT基盤を拡張

5位 NEC、間接業務にソフトウエアロボット活用-働き方改革加速

6位 突破せよ日立(1)次世代製造業目指し変革

7位 ベベルギア生産、新形状で10倍向上-機械学会、メーカーに提案

8位 クラリオン、自動駐車用テストコース新設-技術高度化に活用

9位 日本精工、次世代車向け変速機付きインホイールモーター開発

10位 原子2個分の世界最小ラジオ受信器-ハーバード大(動画あり)

■解説:米アマゾン、「エコー」が品切れ-需要予測の難しさ浮き彫り(12/21)

  • アマゾンの音声アシスタント機能付きスピーカー「エコー」(ブルームバーグ)

 海の向こうの米国では、アマゾンの音声アシスト機能付きスマートスピーカー「エコー」および小型の「エコー・ドット」が大人気だ。米グーグルが対抗機種として「グーグル・ホーム」を10月に発表し、11月に米国内で出荷を始めたが、エコーの手ごろな価格、音声アシスタント「アレクサ」の音声認識率の高さに加え、照明やサーモスタットなど家庭用スマート機器との連携、さらに配車サービス、音楽配信、ショッピングなどさまざまなアプリを音声で簡単に操作できる手軽さが、エコーの評価を盤石なものにしている。

 音声アシスタントがスマートホーム市場を握る主役の一つとして急浮上する中、それぞれ「コルタナ」「シリ」という音声アシスタントを持つマイクロソフト、アップルによる独自ハードウエアでの参入も噂されている。とはいえ、アマゾンが切り開いた市場を奪うのは容易ではなさそう。アップルのシリはiPhoneの基本機能として2011年10月に登場し、最近ではマックOSにも標準搭載されたものの、音声認識率やサードパーティーアプリとの連携はアレクサに比べて今一つ。さらに悪いことに、シリを作ったもともとのエンジニアらがアップルを辞めて開発し、一つの文脈で複数のサードパーティーアプリに対して同時に指示を出せる音声アシスタントの「ヴィヴ(Viv)」は今年、会社ごとサムスン電子に買収されてしまった。

 一方のアマゾンは12月に入り、インテルとの提携を発表。両社でアレクサに対応した新しいスマートスピーカーのプラットフォームを開発するという。それこそ、ウィンドウズパソコンのように他社がスピーカーに参入しやすい環境を整えることで、スマートホームでアレクサを音声アシスタントの業界標準にする戦略だ。これには、スマートホームをはじめとするIoT(モノのインターネット)で、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のクラウドビジネスを拡大する狙いもある。エコーが品切れになるほど人気が出るのは予測外だったかもしれないが、個別の技術やサービスをうまく組み合わせながら、自らの経済圏に顧客を取り込むアマゾンのビジネス手腕には驚くほかない。

(次回は1月10日に掲載)

(2016/12/27 05:00)

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