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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/1/20 19:00)
三菱重工業が開発している国産初の小型ジェット旅客機、MRJ(三菱リージョナルジェット)の航空会社への納入時期が、現行計画の2018年半ばから20年半ばに2年延期されることが、20日分かった。納期の延期は5回目となる。機体を制御する電子機器の配置の見直しなど設計変更が必要となったため。今後の受注などへの影響が懸念され、同社の経営戦略に大きな痛手となりそうだ。
三菱重工は23日、今後の開発体制やスケジュールを発表する。
MRJの開発は子会社の三菱航空機(愛知県豊山町)が手掛ける。当初は13年に全日本空輸に初号機を納入する計画だったが、納期の変更を繰り返してきた。テロ対策での安全基準厳格化への対応に苦慮しており、今回も設計変更で商業運航の前提となる型式証明の取得が遅れると判断した。
三菱重工は16年11月に宮永俊一社長直轄の組織を発足させて、開発スケジュールなどを見直してきた。5回目の納期変更を受けて、開発体制も大幅に強化し、可能な限り納期の前倒しを図る方針だ。
MRJは15年11月、初飛行に成功した。約半世紀ぶりの国産旅客機として注目されている。
(2017/1/20 19:00)