[ 政治・経済 ]
(2017/1/30 12:00)
(ブルームバーグ)トランプ米大統領が公約に掲げる政界の慣習一掃が何を指すのか、世界の主要企業に明らかになりつつある。
トランプ氏は貿易をめぐるメキシコとの騒動後、27日にイスラム圏7カ国の市民の入国を一時停止する大統領令に署名。ゼネラル・エレクトリック(GE)やグーグル、マイクロソフトなど巨大企業の経営者らは警戒心を募らせている。週末には大統領への抗議活動に加え、複数の連邦地裁の大統領令の執行差し止め判断やホワイトハウスの反論が伝えられた。これを受け、企業経営者らは意見を表明して大統領から非難される危険を冒すか、それとも沈黙を保ち従業員らからの批判に直面するか、苦渋の選択を迫られている。
大統領就任前からツイッターを通じてトヨタ自動車などに米国内の雇用を維持するよう圧力を加えていたトランプ氏は、21世紀の商業の根幹を成す人とモノの国境を越えた移動の維持を目指す実業界首脳らに、態度を決するよう迫った形だ。
GEのイメルト最高経営責任者(CEO)は電子メールで「当社には名指しされた国の従業員が多く在籍しており、地域全体に事業を展開している」と説明。同CEOは「当社の成功には」従業員が「不可欠」だと言明したが、大統領の政策を直接批判することは控え、GEは「今後も自分たちの声が新政権と議会に届くように努め、この問題の重要性を繰り返し表明していく」と述べるにとどまった。イメルトCEOのこの声明は実業界が今後微妙なバランスを強いられることを如実に示した。
原題: GE to Google Face Uneasy Test of Doing Business Under Trump (1)(抜粋)
(2017/1/30 12:00)