[ ICT ]
(2017/2/19 06:30)
【ニューヨーク時事】ロイター通信は17日、ソフトバンクグループが子会社の米携帯電話4位スプリントと同3位TモバイルUSの合併を実現させるため、スプリントの経営権をTモバイル側に譲渡することを検討していると報じた。複数の関係者の話として伝えた。
報道によると、ソフトバンクは現在約83%を保有するスプリント株の一部をTモバイルの親会社である独通信大手ドイツテレコムに売却することを検討。自ら少数株主になることで、ドイツテレコムに合併を促す狙いがあるという。まだ打診はしておらず、4月以降に協議が始まる見込みだとしている。
ソフトバンクは2013年にスプリントを買収し、米携帯電話市場に参入。その後、Tモバイルと合併させることで、ベライゾン・コミュニケーションズ、AT&Tの2強に対抗できる「第三極」づくりを目指したが、市場の寡占化を懸念した米規制当局の反対で14年に断念した。
しかし、規制緩和を掲げるトランプ政権の誕生で風向きが一変。ソフトバンクの孫正義社長が昨年12月、ニューヨークに大統領就任前のトランプ氏を訪ね、米国での巨額投資と雇用創出を約束したため、合併実現に向けた地ならしとの観測が広がっていた。
(2017/2/19 06:30)