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[ エレクトロニクス ]
(2017/6/23 17:00)
白物家電メーカーのシロカ(siroca、東京都千代田区、福島誠司社長、03・3234・5490)は、グローバル展開を加速する。国内に続き、台湾で自社ブランド製品の販売が軌道に乗り出したのを機に、台湾以外のアジア圏にも拡販する。福島社長は「台湾のマーケットで一定の評価を得た。次は、まずアジア圏で当社の製品を広める」とし、その先の世界展開も視野に入れている。
香港に置く現地法人を海外展開の拠点にする。ホームベーカリーやコーヒーメーカーなど、主力の小型白物家電を売り込む。現地の店舗だけでなく、テレビ通販やインターネット販売を活用する。品質管理については、技術に詳しい大手家電メーカー出身の社員らが対応する。本社と中国・深圳の現法に配置している。
同社の家電は「どんなライフスタイルにも馴染みやすいデザイン、さらに大手メーカーの製品に比べ、価格が2分の1から3分の1程度という値ごろ感」(福島社長)が売り物。製品に過剰な機能を盛り込まないほか、同社が生産設備を持たないファブレスメーカーで、海外パートナーに生産を委託し、問屋を通さずに製品を販売するビジネスモデルを採用していることが柔軟な価格設定を可能にした。
シロカは2014年に台湾に進出。16年には台湾の家電量販店で販売されたコーヒーメーカーのうち、同社の製品が最も売れ行きが目立ったという。日本国内では、11年に発売したホームベーカリーが、これまでシリーズ累計100万台を売り上げるなどし、家電メーカーとしての認知をじわじわ広げている。
00年に「オークセール」として設立。独自システムによるネットオークション事業を展開していたが、業績が伸び悩んで事業転換。07年にキッチン家電などの企画開発・販売を手がけるメーカーとして再スタートした。17年1月期の売上高は約35億円。
(2017/6/23 17:00)