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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/8/28 11:30)
配車サービス大手の米ウーバー・テクノロジーズが次期最高経営責任者(CEO)に旅行サイト大手、米エクスペディアCEOのダラ・コスロシャヒ氏を選定したと27日(現地時間)、米メディアが一斉に報じた。株式時価総額でGMを上回る米国最大の未公開企業ながら、数々の不祥事で揺れるウーバーの経営立て直しは、エクスペディアを世界有数の旅行サイトブランドに育て上げたコスロシャヒ氏の手に委ねられることになる。
ウーバーの取締役会は、同社の共同創業者で6月にCEOを辞任したトラビス・カラニック氏の後任者探しに約2カ月にわたって取り組んできたものの、人選が難航。終盤ではGEのジェフ・イメルト前CEOを軸に絞り込み、米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)のメグ・ホイットマンCEOも有力候補に挙がっていた。
ブルームバーグによれば、取締役会は先週末に候補者と最終面接を実施。うちホイットマン氏は7月に「(HPE以外に)どこにも行かない」とツイートして以降、ウーバー入りを重ねて否定していたが、26日にウーバーの将来展望についてプレゼンテーションを行い、一部の取締役会メンバーの支持を集めたという。
かたやイメルト氏は取締役会の全面的な支持を得られず、27日朝のツイッターへの投稿でCEO候補を辞退する意向を表明した。そこで、ダークホースだったコスロシャヒ氏に白羽の矢が立ったわけだが、ウーバーの次期CEO探しの期間中、最終候補であることは公にされていなかった。
コスロシャヒ氏はイラン生まれの米国人で、ブラウン大学でエンジニアの学位を取得。トランプ政権が進めようとしたイスラム教徒の入国禁止措置を強く非難するなど、強硬なアンチ・トランプ派としても知られる。
エクスペディアはもともとマイクロソフト(MS)の一部門として1996年に創設され、99年にMSから分離・独立。03年に米大手メディア企業のIACに買収された後、05年にスピンオフし、それに伴ってコスロシャヒ氏がエクスペディアのCEOに就任した。同氏のCEO就任時には、売上高に当たる飛行機・ホテルなどの年間予約額が150億ドルだったのに対し、16年には720億ドルにまで成長させた経営手腕を持つ。また、エクスペディアはレンタカー予約事業も手掛けるため、ウーバーの配車サービスとの関連性が全くないわけでもないという。
(2017/8/28 11:30)