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[ 科学技術・大学 ]
(2017/9/26 05:00)
名古屋大学の小田洋一名誉教授らは、魚のうろこを剥がして食べるテラピアなどの「鱗食魚(りんしょくぎょ)」の左右利きの由来を解明した。鱗食魚は生まれつき固体ごとに口部の形態に左右差がある。幼魚のときは両方から獲物を襲うが、成魚になるに連れ学習し、左右どちらか襲撃しやすい方に固定されることが分かった。左右利きの脳内の制御機構解明につながると期待される。
鱗食魚の幼魚の捕食行動を観察し、経験を重ねるにつれて口の形態に応じた方向に偏っていくのを確認した。ただ襲撃時の胴体の屈曲運動は最初から口の形に応じた方向で高い能力があった。この能力は経験を重ねても左右差は維持されており、生まれつき屈曲運動の左右差が存在することが分かった。
動物の左右利きの獲得の仕組みは未解明な部分がある。鱗食魚の左右利きは明瞭で、制御する神経回路が想定でき、解明しやすい。(名古屋)
(2017/9/26 05:00)
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