[ 政治・経済 ]
(2017/11/2 05:00)
11月10、11日にアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれるベトナム中部ダナン市がインフラ整備を加速している。APEC期間中にIT企業を誘致する施設「第2ソフトウエアパーク」の起工式を開く。ダナンと周辺地域をつなぐベトナム中部としては初の高速道路も一部開通した。APECで国際的な注目が集まる中、海外からの投資をより惹きつける意向だ。(大城麻木乃)
第2ソフトウエアパークの敷地面積は15万平方メートルで約8000人を収容できる高層ビルになるとみられる。2019年に一部の建物が先行して稼働する見込み。近隣の第1ソフトウエアパークは入居率が100%に達しており、新施設の建設が待たれていた。
既存の第1ソフトウエアパークには、74社が入居し、このうち14社が日系企業。ダナン市のファンドからの融資や賃料の割引などが受けられ、人気を集めている。第2ソフトウエアパークも似たようなコンセプトになる見込みで、日系企業の関心を集めそうだ。
このほか、市内には敷地面積500万平方メートル規模の新規工業団地の建設が2件、同150万平方メートルの工業団地の拡張が1件予定されている。
ダナン市では南側の隣接県であるクアンナム省と、さらに南のクアンガイ省とを結ぶ総延長140キロメートルの高速道路の建設も進む。このうち65キロメートルがこのほど開通。これまで片道約1時間半かかっていた移動時間が、3分の1の約30分に短縮された。18年1−3月に全線開通すれば、片道約4時間が約1時間半に短縮される見通しだ。同高速道路沿いに主要な港が複数立地しており、アクセス道路の開通で物流の利便性向上も期待できる。
ダナンは商都ホーチミン、首都ハノイに次ぐ第3の都市。ジェトロによると、オフィス賃料はハノイやホーチミンより2―3割安く、最低賃金もハノイとホーチミンの月169ドル(約1万9000円)に対し、同150ドル(約1万7000円)と低い。中部の中核都市でありながらも物価の安さから近年、企業の投資を惹きつけている。
(2017/11/2 05:00)
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