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[ 科学技術・大学 ]
(2017/12/4 05:00)
約1億2000万年前の地層から見つかった翼竜の卵化石(上)と拡大写真(米サイエンス誌提供、時事)
大昔に空を飛んだ爬虫(はちゅう)類「翼竜」の卵の化石を200個超見つけたと、中国の古脊椎動物古人類研究所などの研究チームが発表した。1日付の米科学誌サイエンスに論文が掲載された。
発見されたのは新疆ウイグル自治区の白亜紀初期(約1億2000万年前)の地層。先に成体の化石が多数見つかり、研究チームが新種に分類して2014年に発表していた。
この翼竜は発見場所に近い天山山脈にちなみ、学名が「ハミプテルス・ティアンシャネンシス」と名付けられた。14年までに雌雄40匹以上の化石が見つかり、その後の調査で215個の卵の化石が確認された。
一部の卵には胎児の化石が残っていた。研究チームは分析の結果、従来の推定より成長が遅く、卵からかえって間もない時期には飛べなかったとの見方を示した。今後の研究で成長過程の解明が期待される。
化石がまとまって見つかった理由として、翼竜の群れが嵐に巻き込まれた可能性が指摘されている。(時事)
(2017/12/4 05:00)