[ 金融・商況 ]
(2017/12/18 11:00)
(ブルームバーグ)世界最大の取引所がビットコイン革命に参入した。1週間前にCBOEグローバル・マーケッツでビットコイン先物が上場したのに続き、シカゴのライバルCMEグループでも17日夜、同様の先物の取引が始まった。1月限はニューヨーク時間午後6時(日本時間18日午前8時)現在、5.5%上昇し2万580ドル。CMEでの先物上場を受け、ビットコインは過去最高の2万ドルに向けて上昇した。
CMEはCBOEに比べて先物市場ではるかに大きなプレーヤーであるため、同取引所に上場したビットコイン先物はより大きな注目を集めそうだ。米先物取引業協会(FIA)によると、CMEは2017年1-9月期の取扱量がCBOEの約55倍だった。ブルームバーグの集計データによると、CBOEでは最初の1週間で1万枚強、ビットコインで約1億8000万ドル(約200億円)相当の先物が取引された。
ED&Fマン・キャピタル・マーケッツのリスク担当バイスプレジデント、ブルックス・_ダドリー氏はCMEでの上場前に電子メールで、「ビットコイン先物の上場ではCMEは最初ではないかもしれないが、より大きな先物清算機関だ」と指摘。「全ての市場参加者がCBOEのビットコイン先物をショートできるわけではない。当社は顧客にロングやショートを行う機会を提供し、先物と現物市場との価格差を活用してもらえるようにしている」と語った。
ビットコイン先物はCMEに上場することで、金融界の主流への浸透を拡大する。ビットコイン先物はドル建てで決済され、規制された取引所に上場されているため、ほとんど規制のない取引所でのビットコインの直接購入が禁止されている機関投資家も買うことができるようになる。
バンエック・アソシエーツのデジタル資産戦略ディレクター、ギャボー・_ガーバックス氏は「デジタル資産に組織として投資するに当たって最大の問題の一つは、銀行や大手金融機関がバランスシート上に規制対象でない証券を保有できないことであり、先物契約は保有できるものだ」と指摘した。
(2017/12/18 11:00)