[ ICT ]
(2017/12/25 18:00)
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のベンチャー支援事業で研究費用を約6億円水増しし、助成金4億円余りをだまし取ったとして、東京地検特捜部は25日、詐欺罪でスーパーコンピューター開発会社社長の斉藤元章容疑者(49)ら2人を起訴した。
会社は「ペジーコンピューティング」(東京都千代田区)。他に起訴されたのは、同社元事業開発部長の鈴木大介容疑者(47)。
ペジー社と関連会社には国から計約100億円の助成金や融資が決まっている。特捜部は、このうちNEDOから支払われた別事業の助成金でも不正受給があるとみて捜査を継続するもようだ。
起訴状によると、2人は2014年2月、実際の研究費用は約1億4000万円なのに、架空の外注費を計上するなどして約7億7300万円掛かったとする虚偽の報告書をNEDOに提出。助成金約4億3100万円をだまし取ったとされる。
関係者によると、斉藤容疑者は特捜部の調べに不正受給を認めた上で「別の事業の開発資金に充てた」と供述。鈴木容疑者は「斉藤容疑者の指示で虚偽の報告書を提出した」と起訴内容を認めているという。
ペジー社にはNEDOから5事業で計約35億円の助成金を支払うことが決定。文部科学省所管の科学技術振興機構も今年1月、斉藤容疑者が会長を務めるシステム開発会社「エクサスケーラー」(千代田区)に60億円の無利子融資を決め、既に約52億円を提供した。(時事)
(2017/12/25 18:00)