【電子版】中国・海航集団、資産1.7兆円相当を売却へ 債務問題に直面

海航集団は1－3月に2500億円超の流動性不足に直面するとみられ、その対策として1.7兆円規模の資産売却を打ち出した（北京のHNAグループビル、ブルームバーグ）

　中国の海航集団（HNAグループ）は債務の返済を進め、流動性逼迫（ひっぱく）を回避するため、1－6月（上期）に資産約1000億元（約1兆7300億円）相当の売却を目指す。同社はこうした方針を債権者側に伝えた。事情に詳しい関係者が明らかにした。

　海航は資産売却を通じ1－3月（第1四半期）に約200億元、4－6月（第2四半期）に800億元前後を確保する計画だ。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に述べた。海航の担当者はコメント要請に対して、今のところ返答をしていない。（ブルームバーグ）

1－3月、2500億円超の流動性不足に直面か

　中国の複合企業、海航集団（HNAグループ）は1－3月（第1四半期）に債務返済能力で少なくとも150億元（約2580億円）が不足する可能性に直面していると債権者らに伝えた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

　情報が非公開だとして匿名を条件に話した関係者によると、海航は海南省で先週開いた会合で主な債権者と省政府当局者に説明。一部の主要銀行は結束して委員会を設置することを検討しており、海航への圧力を強める可能性があるという。1－3月に償還を迎える海航の債務は約650億元に上ると関係者の1人は述べた。

　同社は最近、財務は良好で債務は管理可能だと繰り返し説明していた。（ブルームバーグ）