[ 政治・経済 ]
(2018/2/12 17:30)
トランプ大統領は11日発表の予算教書で、メキシコ国境の壁建設費用も要求する見通しだが、議会の支持を得られるかは不透明な状況だ(ブルームバーグ)
【ワシントン時事】トランプ米政権は12日、税財政の方針を示す2019会計年度(18年10月~19年9月)の予算教書を発表する。1兆5000億ドル(約163兆円)規模の官民インフラ投資の実現に向け、今後10年間で2000億ドル(約22兆円)の拠出を求める。全体の歳出規模は国防費の増額などで大きく膨らむ見通しだ。
予算教書は政府による予算編成案。税・財政関連法の立案と決定権を持つ議会に提出される。
米国の予算規模は年間約4兆ドル。全体の約3割を占める政策経費に当たる「裁量的経費」について、18、19年度の2年間は財政規律を定めた規則の上限より計約3000億ドル引き上げる。国防費などを中心に歳出が増加。政権が公約に据えるメキシコ国境の壁建設費も盛り込む。
歳出規模が膨らむことで、財政赤字拡大の懸念が強まる恐れがある。米メディアによると、予算教書が前提とする経済見通しは、今後10年間の成長率を3%程度と高めに設定。財政収支や債務残高の予想が楽観的に試算されたとの見方も根強い。
(2018/2/12 17:30)