[ 金融・商況 ]
(2018/4/7 07:00)
マネックスグループは6日、仮想通貨の巨額流出問題を起こした交換業者コインチェック(東京)を買収すると発表した。記者会見した松本大会長兼社長は、2カ月をめどに正式な業者としての登録とサービスの全面再開を目指す方針を表明した。名前やブランドは残し、将来の新規株式公開(IPO)も視野に入れる。
松本氏は、流出の原因となった内部管理体制の強化について、「取締役会と執行部を分けることが社会的要請に応えることになる」と述べた。買収と同時にマネックスの勝屋敏彦常務を社長に送り込み、松本氏や外部の弁護士も取締役に就任。業務執行を監視する。
コインチェックの社長退任後も執行役員としてとどまる和田晃一良氏も会見に同席。流出した仮想通貨NEM(ネム)の補償について、既に全額完了したと説明した。コインチェックは同日、新たに3通貨の売却と出金を再開した。
コインチェックは金融庁から2度の業務改善命令を受けた。同社は改正資金決済法に基づく登録業者として認定されておらず、登録申請中の「みなし業者」として営業している。麻生太郎金融相は記者会見で「実効性ある経営体制の確立」を条件に、登録を認める考えを示唆した。(時事)
(2018/4/7 07:00)