[ ICT ]
(2018/4/11 13:00)
【ワシントン時事】米インターネット交流サイト(SNS)最大手フェイスブック(FB)の個人情報流出問題で、ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は10日、米議会上院の公聴会で初めて証言した。同氏は利用者情報の保護に甘さがあったと認めて陳謝。IT企業による個人情報の収集や利用に「正当な規制」を課すことに一定の理解を示した。
ザッカーバーグ氏は、「性格診断アプリ」を使ったFB利用者とその友人らの個人情報が、2016年の米大統領選でトランプ陣営と関係のあった英選挙コンサルティング会社ケンブリッジ・アナリティカ(CA)に横流しされたと説明。FBが情報流出を15年に把握しながら、CAからデータを削除したとの連絡を受けて問題を「解決済み」と見なし、利用者や当局に報告しなかったことについて反省の弁を述べた。
この問題では、世界で最大8700万人の個人情報が流出したとされる。日本でも10万人が含まれる。
同氏はまた、選挙への干渉を狙ったとされるロシアが、CAが取得した個人情報を保管している可能性について「分からない」と述べる一方、英当局と協力しながらCAを徹底的に調査すると表明した。
利用者保護や情報の悪用防止を目的とする規制に関しては、「人々の生活におけるネットの役割はますます重要になっており、何が正当な規制かを話し合う必要がある」と話した。
ザッカーバーグ氏はこの日、トレードマークのTシャツとジーンズ姿ではなく、スーツにネクタイを締めて登場。やや緊張した面持ちながら、落ち着いた様子で議員らの質問に約5時間にわたり答えた。同氏は11日に下院の公聴会でも証言する。
(2018/4/11 13:00)