[ ICT ]
(2018/7/11 10:30)
米フェイスブックの利用者らの個人情報が、英データ分析・選挙コンサルティング会社ケンブリッジ・アナリティカに流出する事態をフェイスブックが防げなかったことを受けて、英国のプライバシー監視機関である情報コミッショナー事務局(ICO)が、50万ポンド(約7370万円)の支払いを同社に科す可能性がある。ケンブリッジ・アナリティカは、2016年の米大統領選でトランプ陣営を支援した。
ICOはフェイスブックなどのソーシャルメディア・プラットフォームを含む約30の機関を対象とする調査に基づく最初の報告を11日に公表し、裁量内で最も重い処分をフェイスブックに適用する可能性を警告した。利用者らの個人情報を適切に保護せず、人々のデータが他者によって収集される状況についても情報共有を怠ったとICOは同社を批判した。
ICOの情報コミッショナー、エリザベス・デナム氏は記者団との電話会見で、「フェイスブックはデータ保護法の下で求められるような保護の提供を怠った」と主張。金銭の支払いを求める処分について、「特にこの種の情報漏えいの規模と影響の大きさを考えれば、私がこれを重大な問題と考えていることを示す明確なシグナルになる」と説明した。
フェイスブックにはICOが最終決定を発表する前に処分案について返答の機会が与えられる。同社のエリン・イーガン最高プライバシー責任者は「米国および他の諸国の当局と同様、ICOともケンブリッジ・アナリティカに関する調査で緊密に協力している。われわれは報告内容を検討しており、ICOにすぐに返答する」と述べた。(ブルームバーグ)
(2018/7/11 10:30)