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[ 商社・流通・サービス ]
(2018/10/14 07:30)
NY直行便に投入されたA350-900ULR(シンガポール航空提供)
原油価格が4年ぶり高水準近くに上昇しているにもかかわらず、地球半周の距離を飛行する長距離フライトが復活した。シンガポール航空は11日、シンガポールとニューヨーク間を結ぶ1万400マイル(約1万6700キロメートル)のサービスを再開。カタール航空のドーハ・オークランド路線を抑え、民間航空会社のフライトとしては世界最長の座を取り戻した。オーストラリアのカンタス航空も約半年前、17時間のパース・ロンドン直行便を開始していた。
技術の進歩や、航空機の燃費向上および燃料積載容量の拡大で、シンガポール・ニューヨーク便の再開が可能になった。5年前に原油価格が1バレル=100ドルに上昇したことが、18時間45分に及ぶ同便の打ち切りの一因となった。
シンガポール航空は先月、超長距離機エアバスA350-900型機の初回納入分7機を受け取った。これらが今回のニューヨーク路線に加え、11月に就航するロサンゼルス行きの直行便に使われる。
19時間近くも飛行機に乗ることに尻込みする人もいるが、シンガポール・チャンギ国際空港とニューアーク・リバティー国際空港を結ぶフライトの内容は以下のようになる。
スペース拡大
既存のA350-900型機は253人乗りなのに対し、今回の路線で採用されるエアバス機は通常のエコノミークラスがなく、161人乗りだ。これはスペースが広くなることを意味する。ビジネスクラスはフラットベッドシート67席、後部のプレミアムエコノミークラスは94席。
食事
シンガポール航空は、超長距離路線で座席に一日中座り続ける影響を打ち消すための食事を提供する方針を示している。同社は「ウェルネス・セットメニュー」で、エビのセビチェやオーガニックチキンなどを提供する。キャニオン・ランチとの提携で、「睡眠改善のための科学的助言や方法、バランスの取れた食事、血行を促進するためのエクササイズ」を提案する。
他のシンガポール航空の長距離路線と同様、チキンライスなど地元の人気料理も食べることができるほか、「ブック・ザ・クック」サービスを使えば、ロブスター・テルミドールやリブアイステーキなどの料理をフライトの24時間前までに注文できる。
(2018/10/14 07:30)