[ オピニオン ]
(2018/11/1 05:00)
2018年の技能五輪全国大会が11月2日に幕を開ける。舞台は初開催の沖縄。まだまだ日中は暑気を感じる南国の地で、モノづくりにかける若年者の熱い戦いが始まる。
競技は体育館や運動公園など、沖縄本島の中南部に分散して展開する。機械金属系職種では大手企業の工場を使うこともあるが、製造業の少ない沖縄では難しい。そこで今回は、沖縄県が新たに整備した空き工場も会場となる。
電気溶接や旋盤、フライス盤などは先行して開始。県が製造業向けに経済特区に整備した新築の賃貸工場で“火花”を散らしている。県としては、県外の製造業関係者が集う機会にアピールし、企業誘致につなげる狙いもある。
モノづくりに縁遠い状況もある中、沖縄県は選手を育成。過去最多の布陣で臨む。選手団長の沖縄県職業能力開発協会・仲本豊会長は「結果より過程を大事に」と期待する。選手らにとって全国大会出場を技能の向上につなげてほしいと願う。
レストランサービスなどサービス分野では、基幹産業の観光の強さを生かし上位を狙える職種もある。今回は全国障害者技能競技大会(全国アビリンピック)も同時開催する。すべての選手がベストを尽くせる大会となることを祈る。
(2018/11/1 05:00)