[ オピニオン ]
(2018/10/31 05:00)
今年も巷(ちまた)のあちらこちらで“お化け”が出没する季節がやってきた。31日のハロウィーンのイベントだ。魔女、お化け、怪物、カボチャのランタンなどをテーマに衣装・グッズやお菓子、飲料といったモノが並び、街の景色が変わる。
ハロウィーンはいつのまにか定着し、この時期になると大きく盛り上がるようになった。経済効果は1300億円とも試算され、バレンタインデーを追い抜いてクリスマスに次ぐイベントに成長した。
米国のキリスト教関連の行事なのかと思っていたが、欧州の古代ケルト人が11月1日の新年を前に祝った祭りで、紀元前から行われていた長い歴史があるそうだ。この日には死後の世界から先祖の霊や悪魔、魔女などが来ると信じられており、仮装して身を守ったというのがこの風習。
米国には移民とともに伝わったらしい。娯楽のイベントとして取り入れた経緯は日本と同様だった。
一方で、日本文化とは異なるイベントが定着していくことに抵抗感を持つ人もいるだろう。それでも世の中が明るくなり、経済効果をもたらすのであれば柔軟に受け入れれば良い気がする。ただ、お化けと言えば「夏」と思っていたが、その季節感がなくなるのは少しさみしい。
(2018/10/31 05:00)