[ 自動車・輸送機 ]

【電子版】日産・ルノーの世界戦略に暗雲、経営統合問題も影響不可避

(2018/11/19 22:30)

 仏自動車大手ルノーと日産自動車を世界有数の自動車メーカーに押し上げたカルロス・ゴーン容疑者の逮捕は、両社に三菱自動車を加えた3社連合の世界戦略に大きな打撃を与えそうだ。くすぶり続けてきたルノーと日産の経営統合問題への影響も避けられない。

 1990年代後半に経営危機に陥った日産はルノーと資本提携。ルノーから派遣されたゴーン容疑者を最高執行責任者(COO)、さらには社長に迎えて徹底したコスト削減を断行し、V字回復を成し遂げた。その後三菱自も傘下に収め、2017年の世界販売台数では3社連合で「1000万台クラブ」入りを達成。上半期だけとはいえ17、18年と2年連続で世界首位にも立った。

 ゴーン容疑者は3社連合を強い指導力でけん引。22年のルノー最高経営責任者(CEO)の任期切れをにらんで、3社連合を率いる後継者選びを進めている最中だった。19日夜、横浜市内の日産本社で記者会見した西川広人社長は「ルノー、三菱自とのパートナーシップに何ら影響を与えない」と強調したが、求心力を欠いた3社連合は漂流する可能性がある。

 一方、ルノーに出資する仏政府はルノーと日産の経営統合を望んでいるとされる。ゴーン容疑者は合併には慎重だが、関係強化に向けた資本提携の見直しには前向きだった。キーマンだったゴーン容疑者が日産の経営からいなくなれば、統合問題の行方にも微妙な影響を与えそうだ。(時事)

(2018/11/19 22:30)

おすすめコンテンツ

ゴム補強繊維の接着技術

ゴム補強繊維の接着技術

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン