[ 政治・経済 ]
(2018/12/19 14:00)
【ワシントン=時事】トランプ米大統領は18日、国防総省に宇宙軍の創設を命じた。インド太平洋軍や中央軍に並ぶ11番目の「統合軍」としての位置付けで、将来は陸海空軍や海兵隊と同格にする構想。宇宙関連の任務に特化した統合軍を設置することで、宇宙で軍事開発を進める中国やロシアに対抗し、優位性維持を狙う。
トランプ氏はマティス国防長官宛ての文書で、宇宙軍を率いる正副司令官を推薦するよう指示。来年2月公表予定の2020会計年度(19年10月~20年9月)の予算教書に関連予算が盛り込まれる。
フロリダ州のケネディ宇宙センターを訪れたペンス副大統領は、中国が衛星攻撃兵器の実験を行い、ロシアも宇宙空間に兵器を配備しようとしていると強調。「米国は地上と同様、宇宙空間でも優位性を確保するために必要な措置を講じる」と述べ、宇宙で中ロ両国に対抗する必要性を訴えた。
ただ、宇宙軍を陸海空軍などと同格にする構想には米軍内部だけでなく、議会にも慎重論が根強い。このため、トランプ氏の構想が実現するかは不透明だ。
(2018/12/19 14:00)