[ ICT ]
(2019/3/7 12:00)
【ニューヨーク=時事】6日付米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国のハッカーが軍事目的で開発中の海洋技術の研究を盗むため、米国やカナダなどの少なくとも27大学をサイバー攻撃の標的にしていたと報じた。コンサルティング会社アクセンチュア・セキュリティの関連部門が今週公表する報告書や米当局者などの話に基づくとしている。
標的にされたのは、米国のハワイ大やワシントン大、マサチューセッツ工科大など。サイバー攻撃は少なくとも2017年4月まであった。多くは海中技術の研究所を持つか、関連分野の研究者が在籍。また、ほぼすべての大学が米国防総省の支援する東部マサチューセッツ州のウッズホール海洋研究所と関連があった。同研究所は15年にサイバー攻撃被害を公表している。
さらに、米海軍と契約のある大学のほか、韓国の三育大など、中国に近く、南シナ海との関連性から狙われたとみられるケースもあったという。
サイバー攻撃は大学からの電子メールを装うフィッシングの手口が使われた。また、大学の学生が16-18年の夏のプログラムで、ウッズホール海洋研究所を訪問した際、大学から持ち込んだ機器がウイルスに感染し、その後、大学のコンピューターに拡散した可能性も指摘した。
(2019/3/7 12:00)