[ 政治・経済 ]
(2019/8/6 07:30)
【ニューヨーク=時事】週明け5日のニューヨーク株式相場は、米中「貿易戦争」の激化を懸念した売りが膨らみ、大幅続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均の終値は前週末比767.27ドル(2.9%)安の2万5717.74ドルと、1日の下げ幅としては今年最大となった。ハイテク株中心のナスダック総合指数は278.03ポイント(3.5%)安の7726.04で引けた。
5日の上海外国為替市場の人民元相場は1ドル=7元台まで下落し、11年3カ月ぶりの安値を付けた。米中貿易摩擦が激しくなる中、中国には元安容認で低調な輸出を下支えするとともに、米国の圧力に対抗していく姿勢を示す狙いがあるとみられる。これに対し、トランプ米大統領は「為替操作だ」と批判。市場では両国の対立激化への不安が強まる中、アップルなどハイテク株を中心に幅広い銘柄が売られ、ダウは一時961ドル安まで下げた。
また、中国商務省は、中国企業が米農産品の購入を一時停止したと発表。中国側が強硬な態度を示したことで相場の地合いは一段と悪化した。
市場では「株式が売られる一方、安全資産とされる債券が買われるなど一気にリスク回避が進んだ」(日系証券)との声が聞かれた。
(2019/8/6 07:30)