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(2020/9/28 05:00)
思わぬ新体験楽しむ毎日
(総合1から続く) 群馬大学大学院理工学府で有機合成化学を学びました。目的とする化合物の合成に向け、何度も条件を変更し、試験を繰り返すという泥臭い研究が中心です。最初はなかなか結果が出ず、つらい日々が続きました。そんな中、思い切って研究室の助教に相談したところ、アドバイスのおかげで数値が劇的に改善し、とても感動したのが今も忘れられません。先生や先輩の力を借りることの大切さを学びました。今の仕事にも生かされています。
MIDプロジェクトには入社2年目に着任しました。通常の回路基板は平面ですが、MIDは立体的でいろいろな形の表面に回路を形成できます。私はそのソルダーレジスト開発と、モジュールをつくるための3次元(3D)コンピューター利用設計(CAD)・加工データ作成に携わっています。モジュールは樹脂加工機でつくります。その機械を動かすプログラミングもしていますが、まさか化学の会社で加工機を扱うとは思っていませんでした。CADを使うのも初めてでしたが、新しいモノに触れることができ、毎日の業務を楽しんでいます。
MIDの市場はまだ確立されていませんが、いずれ自分のつくった製品が消費者の手に渡り、使ってもらい、喜んでいただきたいです。将来はこの分野の先駆者となり、周りにも頼られる存在を目指しています。
小さい子どもが大好きで、中学生のころは幼稚園の先生になろうと夢見ていました。工場の隣に企業内保育園があり、構内を散歩している園児たちに会うととても癒やされます。ハロウィーンにはお菓子をもらいに職場まで来るので、その日が今から待ち遠しいです。(文=川越支局長・大橋修、写真=高山基成)
◇太陽インキ製造 MIDプロジェクト 下川あい(しもかわ・あい)さん
(2020/9/28 05:00)