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(2021/2/8 05:00)
「からくり」新鮮な出会い
(総合1から続く) 愛知工業大学工学部機械学科機械工学専攻に進み、当時まだ珍しかった3Dプリンターを使って研究をしていました。同時に身に付けた3次元CADのスキルは、今の仕事でも大いに役立っています。
就職は社会インフラの中でも特に重要な「電気」に関わりたいと考え、日東工業に入社しました。大学に近く、身近な会社だったことも理由にあります。自分が携わる生産技術に興味を持ったのは学生時代に自動車メーカーの生産技術の話を聞き、「楽しそうだな」と思ったからです。ただ、私みたいな人はまれなようですね。
仕事ではロボットや新技術を使った生産ラインの自動化に取り組んでいます。まず頭の中でラインの動きをシミュレーションします。動きをイメージするのはすごく難しいですね。次に3次元CADで図面に起こします。常に大小3―4件のプロジェクトを同時並行で進めています。
これまで一番思い出に残る仕事は、「からくり」と呼ばれる仕掛けを使ったブレーカー生産の効率化です。従来は人が電子部品をパレットに並べ、その都度、移動させる必要がありました。これを動力を使わず効率化しました。パレットに電子部品がたまると重力で下方に移動し、新しいパレットが自動で補充される仕組みです。
からくりは「からくり改善機構研究会」という研究会への参加で知りました。社外の人との交流は新鮮です。こうした自らを高める努力は怠りません。電気主任技術者やITパスポートといった資格も積極的に取得しています。
休日は趣味のゲームを楽しんでいます。中でも人気ゲームの「ファイナルファンタジー」シリーズがお気に入りです。(文=名古屋・浜田ひかる、写真=大阪・冨家邦裕)
◇日東工業 生産技術部技術開発課新技術研究係 金山春菜(かねやま・はるな)さん
(2021/2/8 05:00)