(2021/11/30 05:00)
「不都合な真実」。アル・ゴア元米副大統領が主演したドキュメンタリー映画のタイトルだ。内容の一部には誇大表現との指摘もあるが、地球温暖化問題を世界に周知させる効果があったと言われる。
新型コロナウイルス感染症においても、不都合な真実が現実となりつつある。南アフリカで新たな変異株「オミクロン株」が検出された。すでに欧州や北米など世界で感染者が発見されている。
コロナ感染対策の本命であるワクチン接種率が、南アで20%強、アフリカ全体では数%にとどまっている。先進国はアフリカへのワクチン寄付を表明したものの、コロナ感染の長期化から自国で3回目の接種を次々と始めている。
約束したアフリカへの寄付が、十分に進んでいない国もあるという。アフリカでのワクチン接種の遅れが感染者の増加を招き、結果として変異株出現を引き起こしたのなら、不都合な真実と言わざるを得ない。
オミクロン株は変異の度合いが従来より大きいとみられるが、感染力やワクチン効果、治療薬の効き目などまだまだ不明な点も多い。いずれにしろ、世界全体でコロナ感染を抑制しなければコロナとの戦いは終わらないことだけは「厳然たる真実」だ。
(2021/11/30 05:00)
総合1のニュース一覧
- 東京・港区の増上寺、屋根にチタン瓦6万枚 10分の1に軽量化(21/11/30)
- コベルコ建機とNEC、遠隔操作技術でタッグ 安全に現場無人化(21/11/30)
- キユーピー社長に高宮満氏 長南氏は相談役に(21/11/30)
- パナソニック、青色レーザー加工機実証拠点 大阪・豊中市に開設(21/11/30)
- 前田建設、重機との接触事故防ぐシステム AIカメラ使用(21/11/30)
- 武蔵エンジ、デジタルディスペンサー 操作・視認性を向上(21/11/30)
- 島津、薄膜加工に照準 分子ポンプ2割省エネ(21/11/30)
- 新型コロナ/企業、入国禁止対応急ぐ 「オミクロン株」政府対策(21/11/30)
- 広角/日立製作所会長・東原敏昭(上)デジタル社会のあり方(21/11/30)
- MF―TOKYO開幕 オンライン生かし動画やウェビナー(21/11/30)
- 100年企業顕彰 経産大臣賞に古手川産業・第一工業製薬(21/11/30)
- 産業春秋/不都合な真実(21/11/30)
- おことわり/「にっぽん再構築」は休みました(21/11/30)