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(2022/3/28 05:00)
現場目線、工具も開発
(総合1から続く)数学や物理が苦手で、大学は文系に進もうと考えていました。ただ、高校在学中に学んだ無機化学で金属イオンの色の変化が面白かったことや、理系出身の父の影響も大きく、理系に進めば仕事の幅が広がると考えました。
東北大学工学部材料科学総合学科では、金属の高温下での特性変化について学びました。製鉄産業に応用するための溶融金属の粘度測定装置の開発に携わりました。
幼いころから旅行や海外が好きで、飛行機に乗ることが楽しみでした。客室乗務員(CA)への夢を抱いていましたが、就職活動で日本航空(JAL)の説明会に参加し、空の安全を最前線で支える地上職技術系の仕事に興味を持ち、エアラインエンジニアを第1志望にしました。
2016年、JALに入社しました。JALエンジニアリングに出向し、これまで運航整備などに携わりました。航空法や航空機のシステムまで勉強し、エンジンの試運転などもできるようになりました。20年には、国家資格である一等航空整備士の資格を取得できました。
今後は女性整備士が増える職場だと考え、周囲の協力も得て、従来に比べて10分の1の力でネジを回せる工具の開発にも取り組みました。
昨夏に現在の部署へ異動になりました。どんな技術指示をすれば現場の整備士が安全に作業できるかなど、現場目線を忘れず、仕事をしていきたいです。
スポーツが好きで、学生時代はバスケットボールやハンドボールに熱中しました。NBA観戦で、サンフランシスコやオクラホマなどへ行ったこともあります。(文=浅海宏規、写真=高山基成)
◇JALエンジニアリング 技術部システム技術室機装技術グループ 山本真由(やまもと・まゆ)さん
(2022/3/28 05:00)